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宗教と自由意志

人間の自由意志を尊重するという立場
が、イスラム教とゾロアスター教では
非常に似ている。罪悪や犯罪者の持つ
不条理性を肯定した上で少しずつ改善
を図っていく。


神が与えし自由の中での選択と自助努
力、究極の自由意志に比重を置くと言
う側面だ。


建築家や都市計画家が、偉そぶって神
の如き立場から人民に美学の規範を押
し付ける。するとみるみるつまらない
空間ができあがる。誰も寄り付かない
無味乾燥な空間が。自然発生的街並み
の方が魅力的なのは、創造する側の発
想が貧困だからだろう


計算された理性という全体計画の中に
人間の自由な情念や不条理性が含まれ
ていない。カオスが漏れ落ちてしまっ
ている。


人間本来の持つ独自の主体性や自由を
さらに広く、深く、認め、尊重してい
るのが日本古来の神道の流れだろう。
戦前の東大法学部教授で神道の思想家
でもあった筧克彦は、人間の中に神性
を相互に認め合うような独創的議論を
展開している。


言語よりも理法の優位性を、理法より
も事実、事実よりも心性を重んじ人間
の自由を尊重するが故、理性に対する
徹底的な懐疑を宿しているのが、筧克
彦の思想の持つ特質である


デルタイやドイツ観念論の影響を読み
取ることができるが、本居宣長や平田
篤胤等含めた神道の流れの中にもとも
と自由な思想が含有されていたと見る
べきだろう。


中谷清著「古事記大講」なども日本古
来の神道の流れの中に徹底した自由主
義思想を読み込んでいる。むしろ中国
古来の儒教の流れ等は生命力のないも
のとして比較劣位に置かれる。理性に
対する情念の優位という解釈の頂点に
神話を基盤とした天皇制が設置される


その場合の神話は近代的解釈も含め極
めて多義的である

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ハウス・オブ・カード 野望の階段


フランク・アンダーウッド試論


「ハウス・オブ・カード 野望の階段」

デビッド・フィンチャー

ケビン・スペイシー総指揮

プライムタイム・エミー賞受賞作品

2013年ー2016年


この作品は、ヒラリーが嫌われ、トラ

ンプが台頭してくる昨今のアメリカ政

治の舞台裏を本音の部分で語った政治

ドラマの傑作だ。なんと言っても、下

院院内幹事フランクを演じるケビン・

スペーシーの演技力が光る。野心家、

陰謀家、抜け目のないマキャベリスト

だが、同時に、貧困階層から這い上が

ったフランクは、一面、部下思いで、

義理人情に厚く、なんとも矛盾してい

るようだが、社会改革を志向し、高遠

な理想の持ち主でもある。しかし、す

べては冷徹な計算でしたたかに統御裏

打ちされ目的のためにはいかなる手段

をも選ばすどんな醜い汚い手練手管を

駆使してまでも政治的エゴの充足=食

物連鎖の頂点にたつべく「権力のため

の権力」を執念深く追求しようとする。


ドラマとは言え、その薄汚さの程度が

度外れている。だが同時に悪党の魅力

という側面はたしかにあり「本音だけ

で生きている人間」の爽快感を伴って

もいるのだ。ドラマの進行につれ「こ

いつ、なんて悪りぃ奴なんだ。とんで

もねぇ野郎だな」と思いつつ、周囲が

敵だらけの中、政治的難問を勇敢な体

当たり戦法で次々解決してまわる有能

かつ見事なフランクの手腕、その政治

力の発動に喝采を贈りたくなるのもま

た事実なのである。そこの部分が明ら

かにトランプと重なる。フランクの方

がはるかに有能だが。


優等生オバマにないものを野人トラン

プに見て期待値が上がる構造と、ドラ

マの中での、ウォーカー大統領とフラ

ンク下院院内幹事(のち副大統領を経て

大統領)の対比がまた二重に重なる。周

囲の意見に左右されやすく、優柔不断

で、日和見に走り易い、意見のブレが

あちこち目立つこのウォーカー大統領

は多分オバマの政治的漫画である可能

性が高い。手の混んだ陰謀家フランク

に較べると、ウォーカーのほうが善人

そうに見える。ところが、フランクに

は、彼のためなら命を賭しても惜しく

ない、絶対忠誠を誓う、強固な心酔者

がいる。日和見を繰り返し被暗示性の

高いウォーカーよりも、フランクの方

が貫禄とカリスマ性を備えた男性的指

導者と言えるだろう。


脇役たちの個性的演技も見事だ。例え

ばロビン・ライト演じるフランクの妻

クレア。一見エレガントだが旦那そっ

くりの野心的陰謀家で一癖も二癖もあ

りそう。あきらかに悪だくみの仲間か

つ共犯者である。ややゴシップめくが

ウォーカー前大統領夫妻の不和や仮面

夫婦ぶり、後にフランクとクレアの間

に生じた意思疎通上の不具合、機能不

全や電波障害などはひょっとして「現」

及び遠すぎない昔、歴代大統領の私生

活にまつわる実話を下敷きにしたかの

如きリアルさがある。


マハーシャリ・アリ演じるロビイスト、

レミー・ダントンとか、クリステン・

コノリーやモリー・パーカーの有する

女優としての魅力だとか、語りだすと

きりがない。


日本は同盟国として描かれ、東シナ海

の紛争も実話と見紛うかのリアリティ

で登場する。アメリカの敵として登場

し、金にものを言わせ、あこぎな政治

的裏工作に邁進する中国の悪役ぶりー

ーそれに伴う腹黒く不気味な役柄、憎

たらしい存在感は圧巻だ。(アメリカを

訪問した習近平が、その演説の中で冗

談めかして「ハウス・オブ・カード」

に触れたのは有名な話)


悪役といえばプーチンをモデルにした

とおぼしきロシアの大統領ペトロフも

またその怪物性と腹黒さでフランクと

競合する。元KGB将校という設定で離

婚歴があり、ずば抜けて頭が切れ、心

理戦に長けており、有能だが、何を考

えているのかさっばり解らぬまるで信

用できない怪物として描かれている。

アメリカ人から見たロシアの現権力が

一体どう見えているかうかがえて興味

深い。同時に、アメリカ人の価値観か

らは、哲学者井筒俊彦みたいな世界観

=ロシアやイスラムの有する魂の深淵

は容易に理解できないということが明

らかだろう。


清濁合わせ持ち、非道徳的でアンチク

リスト的側面すら有するダークヒーロ

ーとしてのフランク大統領がなぜ描か

れる必要があったのか、作者は一体全

体何を訴えたかったのか、その制作意

図というか本音の部分が徐々に明らか

になってくるのが第4シーズンである。


ここではISをモデルにしたとおぼしき

イスラム原理主義のテロリストが登場

する。これから見る人のため、ネタば

れになるので詳細は省略するが、要す

るに昨今の過酷な政治的現実に対処し、

強敵たちと喰うか喰われるかの殲滅戦

を貫徹するためには、フランク大統領

くらいのタフネスさ、強引さ、腹黒さ、

敢闘精神、手の込んだ権謀術数や剛腕

がなければ絶対に勝ち抜けない。結果

が出せない、きれいごとだらけの柔な

政治家などもううんざりだ、敵と互角

に渡りあえ、敵を打ち倒し、アメリカ

に勝利をもたらしてくれるならフラン

クだっていいじゃないか。否むしろ彼

みたいな妥協なき強いタフネスこそが

求められているのだというアメリカ人

多数派の本音の本音がこのあたりに露

呈してくる。真実を追求する勇気ある

報道と国家の安全保障のどちらが大事

なのか。大マスコミ様の清く正しく美

しい言論言説の一体何がどこが偉いの

か。そんなことよりも早く俺たちに飯

を食わせてくれ。大衆に愛されること

と政治的大義が両立しないならば、迷

いなく前者を削除すべきである。テロ

リストにはテロリズムで断固応酬すべ

きではないか。怪物に対してはさらな

る怪物で対処せねば・・・・等々・・

・決断力なきオバマ政権に疲れ、飽き

果てた人たちの心理的反動・フラスト

レーションがそこにあり、怪物待望論

みたいな危険性すらも内包する。


お察しのとうり昨今のアメリカ人は疲

れ果て摺り切れ、崖っぷちに立たされ

ていて余裕がなくなっている。この作

品はそういう崖っぷちに立たされた人

たちの心に染み入るドラマなのである。


さて蛇足を少々。ドラマの随所に出て

くるマッキントッシュのMacBookPro

やIphoneは何て美しいのだろう。Ma

cのファンである私が思わずニンマリ

する場面はいたるところに存在する。

キャノンやソニーのデジカメがドラマ

チックな場面で大活躍する。日本車の

快適さは、アメリカとロシアの大統領

どうしのトゲトゲしい攻撃的会話の中

ですら絶賛される。大統領専用機エア

フォースワンの機内インテリアは「空

飛ぶ大統領執務室兼応接室」とも言う

べく何とも豪華。あんなところで暮れ

行く夕雲や連なる白銀の山脈や雄大な

オーロラを眺めつつ、大統領や側近た

ちと政治的意見や冗談を交わし合い、

シャンパンで乾杯の上、ロブスターを

ぱくついてみたいものだ。


対極にある、貧困層の日常生活の活写

も優れている。下町の貧困街にあるス

ペアリブの店主フレディ・ヘイズとフ

ランクとの交流がまたユニークだ。フ

レディのスペアリブを食べそこでフレ

ディと会話することがフランクの密か

な楽しみ。自身貧困層から立ち上がっ

たフランクは、フレディの狭い店が大

好きである。権力に一切媚びることな

きフレディは、一本筋の通った下町の

オヤジで、黒人で、前科者である。教

養もなく素朴だが時に苦労人特有の体

験知から演繹された独自の鋭い観察的

意見をフランクに浴びせかける。


フレディにとってのフランクは、自分

が作ったスベアリブを食べてくれる単

なる客に過ぎない。お互い強い個性故、

のちに大喧嘩となってしまうのだが、

高級インテリ種族よりかはこの種の場

所や人物に義理や愛着・郷愁を感じる

フランクは腹黒い大物政治家とはいえ、

教養俗物の類や鼻もちならないブルジ

ョアとは対極に位置する存在だとーー

少なくともはーー言えるだろう。


愛される人間とは到底言えない。しか

し、所詮、政治家など、上辺はきれい

ごとだらけ、結局は同類異種の政治的

偽善的ペテン師にちがいない中でなら、

フランクははるかにマシな人間ではな

いか。


本音まる出しのこのドラマを見て多分

大勢のアメリカ人がそう感じたことだ

ろう。どこかに密かにこの種の人物へ

の強い待望論がある。目的は手段を正

当化するという毒薬めいた考え方が密

かに混入してきている。ひょっとして

新種のアメリカ帝国主義の卵かもしれ

ず、たしかに危険だ。フランクはまだ

出てきていないのである。


ゾルゲ及び諜報関連



岸恵子出演
イヴ・シャンピ監督作品1961年
『スパイ・ゾルゲ真珠湾前夜』

本日の曲(文字をクリックすると
曲が聴けます)

きゃりーぱみゅぱみゅ
- にんじゃりばんばん


世界中で日本の忍者が大人気
諜報の起源は、ひょっとして忍
者かも・・・

ここしばらく諜報関係の書籍を
読み漁る。「KGB衝撃の秘密
工作」スドプラトフ著
が特に興
味深かった。トロッキー暗殺の
責任者。スパイ網を駆使、アメ
リカの原水爆技術の取得にも深
く関わる。ゾルゲ事件、ゾルゲ
や宮城与徳への言及もある。ス
ターリンとも何度か会見。直々
の命令をもらっている。ベリヤ
はいくらか好意的に描かれてい
る。上田篤盛著「戦略的インテ
リジェンス入門ーー分析手法の
手引きーー」
自衛隊小平学校の
教官が書いた教科書的な入門書
非常に参考になる。防衛庁及び
自衛隊内部にいた諜報専門家の
書いた書籍だという背景が重要

ワイマントのゾルゲ伝、尾崎秀
実関連の諸資料も再読。「開戦
前夜の近衛内閣ーー満鉄東京時
事資料月報ーーの尾崎秀実政治
情勢報告」
が、とりわけ史実の
分析に役立つ基礎資料として興
味をひいた。満鉄東京時事資料
月報は長らく幻の資料と言われ、
存在そのものが長らく疑問視さ
れていた。

優秀なスパイになればなるほど
敵地深く浸透し、様々な人脈・
多方面のルートから、幾十にも
相互検証可能な重要情報を得て
いる。中には、ゾルゲみたいに
二重スパイ、三重スパイの危険
を犯す者たちもいた。彼は敵な
がらあっぱれという側面もあり、
ナチスの地政学者カールハウス
ホーファーの一派からもソ連の
赤軍諜報組織からも敵味方両方
から高い評価を得ていた。学者
肌でマルクス主義に立脚した金
融資本に関する論文、二二六事
件を克明に分析した記事なども
ある。古事記、日本書紀、万葉
集など日本伝来の古典にも精通
していた。ひとりの人間として
のゾルゲは、博識で勤勉な学究
肌ではあるが、一方、大酒飲み
で大の女好きだった。男として
もてたという側面もある。だら
しないところもあり。が、たし
かに有能だった。

何か重要な機密情報を獲得する
ためには、敵の諜報要員とも内
通する必要が生じ、こちらも餌
としてある程度の情報を与え、
むこう側からも与えられる相互
の戦略的互恵関係が生じやすい。
情報やエージェントの獲得のた
め巨額の資金が投入され要人が
買収されている場合もあるだろ
う。専門家や評論家など社会的
影響力のあるキーパーソンに金
を介した接種及び買収工作はむ
しろ日常茶飯事と見たほうが当
たっている。敵味方双方の、
報流通を担保とした暗黙裏の価
格カルテル
が存在する場合だっ
てあることでしょう。二重スパ
イ、三重スパイは、このような
状況下で派生してくる訳です。

ゾルゲも尾崎も、売国奴として
暗黒裁判にかけられ、当然のご
とく処刑されたと、考えやすい
が、実際は、そうでもなかった。
条件付きとは言え、スターリン
ソビエト政権に、水面下でゾル
ゲとの交換条件を前提とした提
案が何度か行われた。

重要な情報を齎し貢献度も高か
ったにも関わらず、スターリン
は、ゾルゲを見捨てた。尾崎秀
実に関しても、中国問題の専門
家としての彼の人脈と才能を惜
しみ、何とか活用できないかと
の異見が、陸軍部内にも複数存
在した。

もし、ゾルゲが、何らかの交換
条件のもと、釈放されソ連に帰
還していたらどうなっていたか。
おそらく、ナチにも帰属すると
ころの二重スパイではないか?
との嫌疑と共にスターリンの粛
清に合っていた可能性が高い

きゃりーぱみゅぱみゅを論ず



本日の曲(文字をクリックすると
曲が聴けます)

きゃりーぱみゅぱみゅ
マジカルワンダーキャッスル


彼女の公演では最高傑作

きゃりーは、エヴァンゲリオン
と並び、世界的に成功した純日
本製おたくアイテム
としては傑
出している。九〇年代の真ん中
ぐらいの声優アイドルのイヴェ
ントやディズニーランドの数々
の催しを想起させるが、規模は
はるかに大きい。

ファツションモデルという側面
もあってか衣装や演出もおしゃ
れである。かっての声優アイド
ルたちが観客聴衆の見たいもの
聴きたいものを当初は熱心に演
じつつも、時間が立つに従い自
らが演じたい役割へと軸心をズ
ラし、マニアでコアなファン層
に取り入るべく実力不相応な努
力をはじめて当初からの律儀な
ファンを次第に失っていったの
に対し、きゃりーは、あくまで
初志貫徹という感じ


人々が見たいもの聴きたいもの
その大衆文化への徹底した適応
ぶりこそが、きゃりーの強みだ
といえる。そして「自分が演じ
たいもの」ではなく「人々が見
たいもの、聴きたいもの、体験
したいもの」への職人的なこだ
りは、普遍的な浸透力・訴求力
を持ち、民族の壁や国境をすら
越えたのである。だとすればこ
れはまぎれもなく「貴重な労働」
の名に値する行為ではないだろ
うか。

大川周明と北一輝



本日の曲(文字をクリックすると
曲が聴けます)

お姉さんの歌

大場久美子さんとよく間違われ
ました。アイドルに準ずる位置

お姉さんの歌2

さて本題

那須塩原にいよいよ本格的な寒
波がやってきた。那須山は、う
っすら雪化粧となる。アイウオ
ッチで外気温が瞬時に分かる。
0度と1度、マイナス1度では、
微妙な体感温度の違いが存在す
るようです。当然ですが、マイ
ナスになると耐え難い寒さです。

月刊日本の東郷和彦氏の寄稿と
新著に目を通す。日本の真当な
保守という印象。一種、羅針盤
的平衡感覚ありて、右にも左に
も偏り過ぎない良識派知識人で
あります。

DNレズニック「21世紀に読む
種の起原」
非常におもしろい。
ダーウィンの「種の起源」にお
ける難解な箇所、晦渋な部分に
つき詳細な解説がなされており、
原本を読む前の予習、読み進む
につれての参考書的副読本とし
て活用できますね。お薦めです

大川周明の日記解読は、その後
も継続。陸軍の中枢部と頻繁に
やり取りがある。戦時中は、周
囲に請われて、講演活動に忙し
い。満州との往復もあり、上海
などに何日間か滞在している。



日記には記述のない特殊任務を
遂行していた可能性がある。あ
まり剛健な体質ではなく病弱な
感じ。時々、鏡花やアンドレ・
ジイドなども読んでいる。大川
とジイドの組み合わせは意外だ

黒幕政治家的動きも顕著。人望
はあり、配下の人脈から様々な
御布施があり、戦時下における
極度の食糧難とはまるで無縁の
生活。その部分は、確かに特権
階級ではある。大川周明を演じ
ている大川周明
がいて、その演
技的側面は、確かに文学的才能
と言い得る。だが、哲学的資質
という側面もあり、演じるのが
しんどい、辛そうな時期もあっ
たのだろう。周囲に請われ、役
割を果たしているうちに降りれ
なくなってしまった。そこの部
分、親分肌の人の良さが盟友の
北一輝とよく似ている。

北一輝は、国家権力による刑死
という、歴史上の革命家・宗教
家にとって最高の名誉ある死に
場所に恵まれた。大川周明は、
こんな不条理な理屈で殺された
のでは堪らないという絶体絶命
の窮地から必死の思いで脱出し
た。どちらも、私利私慾でない
どうしようもない善意の人の良
さ、その過剰さからこの種運命
を招き寄せてしまった印象

あんまり図抜けた善人をやって
いるといずれこうなるという典
型事例であります。

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人間の持つカオスと不条理性

経済学者の未来予測がよくはず
れるのはなぜか。世界的評価の
高い業績ある経済学者が、企業
経営に参加すると会社の収支が
逆にマイナスになるのはなぜか。
彼らの世界観の基礎にある前提
そのものが間違っているからだ
ろう。例えば与えられた一定の
客観条件や環境の元で、大多数
の一般人は、統計学的に計測可
能な確率的計算予測性の範囲で
行動しそのパターンは一定して
いると、彼らは考える。よほど
のバカでない限り、人々は合理
的に無駄のない、最短コースの
賢明な選択をする筈だと、彼ら
は考え、その予測のもとに学的
蓄積が学問として構築されてい
る。しかし人間は元々、不条理
な生き物
であり、合理的に考え
る習慣が身についていたり、科
学的に説明がつく、理論的整合
性に則って行動している人はむ
しろ少数派といってよい。教育
がある、ない、知性がある、な
いに関係なく、大多数の人間が
極めて不条理な行動へとつっ走
る。心の闇やカオス、最も原始
的な性衝動やどろどろした権力
欲、得体の知れない闘争本能に
支配され、時に予測外の緊急事
態やその人の人生総体及びすべ
ての人間関係・社会性をメチャ
メチャにしかねない異常な感情
発作と爆発を引き起こす。いか
なる権威や階級に属するも人間
である以上は例外たりえない。
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栃木の仙人

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