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作戦参謀辻政信の魅力



紅葉が少し残る栃木と福島の県
境・御用邸近くの山中にて撮影

本日の曲(文字をクリック
すると曲が聴けます)

夕空暮色 - GONTITI

GONTITIはまるで詩人
みたいな音楽家ですね

塩と太陽

こちらも名曲

さて本題

辻政信元大佐は今だに賛否両論
ある問題の人物だと言われ、
玉論が主流
との印象です。ノモ
ンハン事件の主犯であり、ガダ
ルカナル戦での日本軍の惨敗に
も重大な責任がある。戦犯とし
て裁かれてもおかしくない人物
だが、艱難辛苦と危険な冒険の
数々を経て、しぶとく戦後まで
延命し、みずからの体験を記述
した著作でベストセラー作家と
なり国会議員に当選。武装中立
論を唱え、自民党主流派の岸信
介たちと衝突を繰り返した。国
会議員として東欧諸国やソ連を
歴訪しチトーやかつての宿敵ジ
ューコフ元帥とも会見している。

ベトナム戦争の初期、ホーチミ
ンに会いに行くと伝言し、国会
議員のまま僧侶に変装してラオ
スに潜伏中、行方不明となった。

倫理的な断罪や、戦争指導に関
する戦略的視点からの手厳しい
批判も多い。辻のすべてを擁護
するのではないが、問題点も含
め語られ続けているという事実
こそが善悪含めたこの歴史的人
物の磁石のような魅力なのだと
私は思います。

勿論、辻にも長所短所がありそ
の両方共がとんでもなくスケー
ルが大きかった。常に弾の飛び
交う最前線に自ら足を運び、末
端最下級下積みの無名兵士たち
と言語を絶する苦労を共にした。
火の中の栗を自分で拾い権力の
腐敗や贅沢を嫌った。喧嘩ばか
りする問題児だったが、弱いも
のいじめは絶対にやらなかった。
憎まれ役をみずから買って出る
のみならず、汚れ仕事も積極的
に引き受けた。情に篤い人情家
の反面、冷酷なマキアベリスト
的側面はたしかにあったかも知
れない。総体として矛盾だらけ
の人間である。

陸大を優等で卒業、軍刀拝受組
だが、自分と同類の階級エリー
トを嫌い、現場からの叩き上げ
で苦労人の将校にシンパシーを
寄せ続けた。現場の兵士たちの
近辺にて危険を顧みず走り回っ
たため、彼らからは神のごとく
讃美されカリスマ的人気を誇っ
た。永田鉄山や東條英機に連な
る統制派に属するも、何度か東
條の逆鱗に触れ最前線の現場に
飛ばされている。岸信介などは
戦後の回想録の中で辻をくそみ
そにけなしている。辻をきびし
く断罪し批判する論者や文献は
今でも数限りない感じです。

いろいろ言われ続けている人物
であり、手放しで賛美したり擁
護するつもりはないが、「憎み
きれないろくでなし」であるこ
もまたまぎれもない事実でしょ
う。飛び抜けて優秀だが、本質
的にアブノーマル。バランスを
著しく欠いている。ただし、
と一歩で英雄になりそこねた人
というのが私の率直な印象。

ベストセラー作家としての辻は
終戦後、戦犯指名と連合国によ
る死刑を回避すべく逃げて廻っ
「潜行三千里」ノモンハンや
ガダルカナル戦への生々しい回
想録、時事解説や選挙戦の体験
的心得を書いたもの、満州にお
ける東亜連盟への追想、果ては
空想未来小説型の批評めいた作
品まであり、やや誇張や粉飾、
自己宣伝癖も混在しつつ文才が
あって非常におもしろい感じ。
関東軍による満州統治の内幕を
洗いざらいぶちまけた「亜細亜
の共感」
などはお薦めです。

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乃木司令部に学ぶこと

地政学的政治戦略や経済のみな
らず現代世界は益々長期持久戦
消耗戦の様相を呈しつつある。
そこにおいては「必勝の信念」
や決戦戦争を至上命題とした石
原莞爾の戦略思想、帝国陸軍の
至宝と言われた「統帥綱領」や
「作戦要務令」もさることなが
ら毛澤東の持久戦論、ゲバラや
レジスドブレ、ボーゲン・ザッ
プ、沖縄戦における八原博道大
佐の戦略がーーつまりいかに気
が滅入るほどの消耗をーーこつ
つと地道に、最前線のみならず
情報戦や補給戦も重大な函数と
しつつ戦い続けるか「時間」を
尺度とし、それをより有利な味
方とすべき長期的視野をも含ん
だ戦略理論が求められている訳
であります。リデル・ハートが
絶賛したごとき、ナポレオンに
多くを学んだヒットラーの戦略
思想家としての「異形の天才」
にではなく、ジューコフ元帥と
いう専門家にすべてを一任した
スターリンの「忍耐」にこそ
々はより多くを学ぶことができ
近年再評価の機運にある日露戦
争における奉天会戦や旅順港攻
略における乃木司令部の科学的
戦略戦術及びその的確な判断も
あきらかにその系譜にあるので
あります。現場を知らずに勝手
な指示命令を繰り返す中央のみ
ならず「なにをもたもたやって
おるのだ。早くやってしまえ」
式国民大衆の単細胞な精神主義
とも戦わなければならなかった
のが乃木司令部の有する歴史的
位置なのであります。ときに戦
略的退却や重層的非決定、意図
的な無為ーー戦略的戦術的時間
稼ぎーーが必要なことを彼らは
決して理解しない。住民や捕虜
の虐待など戦時国際法違反を一
切回避し、高潔な倫理的姿勢と
ともに始終「忍耐」を貫徹でき
た乃木司令部の姿勢は、それが
できなかった第二次大戦当時の
帝国陸海軍と比較してみてもや
はり歴史に燦然と輝いている

(参考文献ーー日露戦争におけ
る乃木司令部の戦いについては
別宮暖朗氏の著書が必読です。
最高司令官としてのスターリン
については「ジューコフ元帥回
想録」が参考になる。ヒトラー
のお抱え建築家であったアルバ
ート・シュペア回想録を読む範
囲では、宿敵である筈のスター
リンをヒトラーが、実際には高
く評価していたことが分かる)

戦史はあくまで科学的考察の原
資であり、ある時代、ある状況
において有効とされた戦略理論
が、別な時代状況下においてま
るで役に立たない
ということが
よくあります。思考の枠組みそ
れ自体の解体と再編が必要とさ
れる訳ですが近年そのサイクル
は益々早くなっている印象です

エレクトロニクス技術の超速の
進歩、ロボット歩兵技術の驚異
的な進展、遠隔操縦による無人
偵察機・無人戦闘爆撃機、アタ
ッシュケースに収納可能な超核
爆弾等の出現、自爆テロよりさ
らに恐ろしい隠密裏に浸透する
生物科学兵器による都市攻撃

ど時代はめまぐるしく負の爆走
を続け、その連鎖に誰も歯止め
がかけられなくなっており

プロメティウスの神話よろしく
技術を統御できなくなった人類
が、みずからが生み出した怪物
に振り回されし現実という悲惨
な状況が存在している訳です
プロフィール

栃木の仙人

Author:栃木の仙人
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