スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

田邊元の哲学ーー特攻隊の精神的基盤としてのーー

田邊元
第二次大戦末期、田邊元の哲学
書を読んだ東京帝大や京都帝大
の若くて優秀な学生たちが、み
ずから進んで特攻隊を志願し、
空母をはじめとするアメリカ軍
の艦艇へと突入していった。

田邊元の著書「歴史的現実」が
大戦末期における特攻隊の精神
的イデオロギーとして機能した
側面というのは、そのこと自体
が重たい実存としての「歴史的
現実」だったといえる。

或る人が言ったように、ヘーゲ
ル研究者の武市建人などと比較
するに、天才肌とも言いうる田
邊が、歴史形成の主導的原基と
化すべき自らの才能を試してみ
たくなってこれを書いた、その
種の煽動的「ウルトラ・イデオ
ローグ」の一味であったのか、
なかったのかは一先ず置くとす
る。(私個人はこの説に懐疑的。
ほんとうは政治的にもかなり鋭
敏であった田邊には、彼なりの
良心の呵責と苦闘があった)

田邊の読者でもある前途有望で
有為な若者たちが、特攻作戦で
散華していくにあたり、大きな
思想的影響を与えた、おのれの
思想的な展開ーーそこに内包さ
れた毒素ーーーがもたらした公
的歴史的結果に、戦後の田邊は
苦悩と責任を感じていた。


哲学者の高山岩男の回想すると
ころでは、その戦争責任という
問題意識が、晩年の田邊を捉え
て離さなかったという。

夏は避暑地となるも冬は極限の
寒冷地となる北軽井沢への隠遁
は、田邊なりの身の処し方だっ
たのだと高山岩男は指摘する。

マルクス主義者への対応をめぐ
り意見の相違から激しい議論と
なりぶん殴られそうになったと
いう高山岩男は、田邊元の思想
の持つ特質ーー長所と短所天才
に特有の試行錯誤とその限界ー
ーをよく見抜いていた人だと思
われる。

参考文献)
田邊元「歴史的現実」
田邊元「懺悔道としての哲学」
高山岩男「京都哲学の回想」







にほんブログ村 哲学・思想ブログ 思想へ
にほんブログ村
スポンサーサイト

コメント

Secret

プロフィール

栃木の仙人

Author:栃木の仙人
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。