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マルチン・ブーバー対話の哲学



本日の曲

Miles Davis -
Darn That Dream (1950)


マイルス・ディビスは、実験的
な後期のものより初期のものが
大好きです。特にこの曲。ひど
く疲れているときに聴きますと
癒しの効果抜群です。

さて本日のテーマ

私個人は実のところイスラム教
には深い興味を感じており、日
本人としてはじめてメッカに巡
礼し、中国の回教に影響を受け
独自のイスラム教理解を護持し
ていた田中逸平などにつき時間
を見つけては資料集、評伝等読
みふけっておりました。

ところで昨今、イスラエル政府
によるガザ地区・ハマスへの対
応姿勢、イスラム教シーア派へ
の異文化理解の方法論において
私個人は相当な生理的違和感と
異論を持つものであります。

その根拠となるべきものは戦前
の(元)ハルピン特務機関長・四
王天延孝中将の論説や、昨今の
通俗的陰謀論に見られるがごと
き反ユダヤ主義などでは全くな
く、むしろゲルショム・ショー
レムと並び私の深く尊敬するユ
ダヤ人思想家マルチン・ブーバ
の思想的営為から導かれる帰
結なのであります。

周知のごとくマルチン・ブーバ
ーは、カール・バルトやハイデ
ッカーと異なり、ショーレムと
も違う独自の宗教哲学=「我と
汝」の独創的「対話哲学」
から
導かれる解の公式を「人間対人
間」の関係から「神対人間」の
神学的問題群へ、さらには「民
族と民族」にまでわたる重層的
国家間の国際政治上の諸問題に
まで普遍化・適合化しようとし
て「二民族国家論」をとなえ、
ベングリオンをはじめとするシ
オニストたちと衝突するに至り
ました。

(モーリス・フリードマン著
「評伝マルチン・ブーバー」
ミレトス社に依拠)


異文化接触及び理解の仕方とし
てのムスリムへの接近事例では、
過去、キリスト教世界において
参照すべき重要人物が存在しま
す。ヨーロッパ中世の偉大な神
学思想家ニコラス・クザーヌス
は、隣人や隣接する民族の異な
る宗教や良心の自由を尊重し、
みずからもイスラム教を積極的
に学び、隣人としてのイスラム
との対話を押し進めました。

(坂本尭著「宇宙精神の先駆者
クザーヌス」春秋社)


今やイスラエルには一人のクザ
ーヌスもブーバーもいないので
はないか。現在のイスラエル政
府に欠けているのは、戦略的仲
介物を介した戦術上の統合やマ
キアベリ的計算に基づく融合を
前提とした「我ー汝」の関係で
はなく、「我」と「汝」が個別
化としてありつつも我」にと
って「汝」が唯一絶対の「現前
された他者」として相互を正当
に仲介物なしに「理会」(竹中
労)する、認識する、
ということ
その対話の精神と困難な異文化
理解へと向けたひたむきな努力、
場合によっては自ら無自覚な
「内なるオリエンタリズム」を
精査・点検することではないか
と思われるのであります。

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