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死生学を考える

人間にとって死とは一体何かを
哲学的課題、臨床心理的問題と
して考えてみる。縁起でもない
と思われる方が多いことでしょ
う。しかし、この問題を専門的
に掘り下げる「死生学」という
学問分野があります。

一見、耐え難く悲痛であり異常
なことのように思える「死」と
いう出来事は、生物界におきま
して何億年という単位で新陳代
謝のごとく繰り返される自然現
象の一種であり、人間も生命体
である以上は誰しもが免れるこ
とができません。

ヒンドゥー教、仏教、キリスト
教をはじめとする普遍宗教の教
義的根底には、常に「死」に関
連する、謎めいた形而上学的諸
問題が横たわっております。

ショーペンハウエルは、その哲
学体系の中心において苦悩から
の解放としての「死の問題」を
見据えていました。一見厭世的
ニヒリズムのように見えますが、
小乗仏教やインド哲学の流れと
深い血縁的親近性が見られるの
であります。

「葉隠」を愛読していた三島由
紀夫は、死ぬ機会を逃した特攻
隊世代の生き残りとして「死」
を殉教美学にまで高めたかの如
き死臭漂う不吉な文学を書き続
けました。三島の作品において
は華麗で妖艶な場面においてさ
え常に死の影が揺曳している。
否、暗い翳りのある不吉さ、乾
いた血の臭いこそが三島作品の
有する最大の魅力だと言えるの
であります。

一個の人間の過ごす全生涯とい
う制約された時間は、誰しもが
例外なく常に「死」へと向かい
刻一刻と流れている。単に近親
者や自己の死の問題を、受け入
れ難い問題を受容するための臨
床心理学的な「心がまえ論」と
してのみ考えるのでなく死によ
って区切られた人生をいかに悔
いなく生きるのか、そのための
人間と人間相互の関係は常在的
にどうあるのがよいのか、死生
学の問題提起は実に奥深い
であ
ります。

上智大教授のアルフォンス・デ
ィーケン氏
という日本に帰化し
たドイツ人の学者が、この分野
で個別宗派を越えた普遍的かつ
堅実な仕事をしてきており「死
生学」のはらむ重要問題を深く
掘り下げて考えたい人にぜひお
薦めです。

参考文献)

「死とどう向き合うか」
アルフォンス・デーケン著

NHK出版(NHKライブラリー)

近親者などが「死」に直面した
場合へ向けての準備教育が集大
成されています。内容は具体的
で即、応用がききます。著者が
力説するのは「死」に至るまで
各自が悔いのない人生や人間関
係をいかに生きていくかという
尊厳深き「生」の側面でもあり
まして、読み方次第で意外に未
来志向な積極性をもそこから汲
み取ることが出来ます。

エピソード

父の死に附随する不思議な事柄

父が死の床にあった最後の日々
私は、父の手を取り万感の想い
を込めて「今までありがとう」
と言った。話すことも動く事も
出来ない父だったが、確かに目
と目で通じ合った一瞬があった
のです。父は次第に意識不明と
なり、次の日、あの世へと旅立
って行きました。

父が死んだ翌日、父の自衛隊時
代、幹部候補生学校時代からの
古い友人A氏から電話がかかっ
てきました。父、A氏と同様、
幹候時代からの共通の友人S氏
が、父と同じ日に亡くなったと
のこと。不思議な偶然にA氏は
痛く悲しむのと同時にまた大層
驚いてもおりました。

父が死んだ二週間後に、父と最
も親密だった父の姉が心筋梗塞
で亡くなりました。父が死んだ
日、ついこの間、私はこの方と
電話で話し合ったばかりでした

あの世に旅立って行った父は、
最も仲の良かった姉と親友を伴
いつつ、三人で語らいながら三
途の川を渡ったのかも知れませ
ん。合掌。
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